バイナンス(Binance)は世界中の人から利用されている仮想通貨取引所です。
直物取引量は世界一位を記録し、今や仮想通貨投資をしている方でバイナンスを知らない方は少ないでしょう。
一方で、各国での利用規制や日本の金融庁から警告を出されている取引所としても知られています。
そのため、いつまで日本で利用できるのか不安だというユーザーも少なからずいるはずです。
不安を抱えながら取引していては、取引のケアレスミスにつながり損失を計上してしまう可能性もゼロではありません。
そこで、今回の記事では日本のバイナンスユーザーが安心して利用してもらうためにも、いつまでバイナンスを利用できるのか考察します。
特に日本で今後も利用ができるかどうかというポイントを中心に解説しますので、日本に住んでいてバイナンスを利用している方は最後までご覧ください。
目次
バイナンス(Binance)はいつまで日本で利用できる?
バイナンス(Binance)は、いつまで日本で利用できるのか発表されていないのが現状です。
そのため、いつまで日本でバイナンスが利用できるかは明言できません。
しかし、バイナンスの利用自体は違法ではないため、今後しばらくは問題なく利用できるでしょう。
ただし、注意していただきたい点がバイナンスを利用できなくなる可能性はゼロではないということです。
もし、いきなりサービスが停止して困るという方は国内取引所に資金を移しておいたり、メタマスクなどのデジタルウォレットで資産管理したりすることをおすすめします。
今後日本でバイナンス(Binance)の利用ができなくなる可能性について
過去に起きたさまざまな要因が重なって、今後日本でバイナンス(Binance)が利用できなくなる可能性はゼロではありません。
そのため、ここでは過去に起きた事例をもとに、今後バイナンスが利用できなくなる可能性について深掘りしていきます。
金融庁からの警告
バイナンスは過去に二度も金融庁からの警告を受けています。
そもそも日本で仮想通貨取引の場所を提供する場合には、事前に金融庁への許可を申請しなくてはいけません。
しかし、バイナンスは日本で無登録のまま日本の居住者に仮想通貨の取引機会を与えていたため、金融庁から警告を与えられてしまいました。
バイナンスが金融庁から警告を受けたのは2018年の3月と2021年6月のことです。
金融庁としてはバイナンスに対して、以下のいずれかの業務内容を改善して欲しかったのでしょう。
- 日本での営業許可の申請を提出
- 日本での営業停止
しかし、1度目の警告であくまでも日本ユーザー向けのサービスは提供していないというスタンスをバイナンスがとり、2度目の警告を受けてしまうことになりました。
ただし、あくまでも警告であって取引が禁止されたわけではありません。
現状の日本の法律では罰則を与えることが難しいため、法律の観点から警告までにとどまっています。
日本でのサービス停止を検討
バイナンスは日本でのサービスを停止することを検討していた過去があります。
2020年1月頃にバイナンス公式から、「段階的に日本でのサービスを終了していく」とアナウンスがありました。
発表時点での取引制限はなかったものの、肝を冷やしたユーザーは多かったでしょう。
サービス停止発言の裏には、日本での仮想通貨取引のレバレッジ制限が影響しています。
2020年1月に日本では改正金融商品取引法の施行にともない、仮想通貨のレバレッジ取引における最大倍率が2.0倍にまで制限されることになりました。
当時のバイナンスは最大レバレッジ125倍のサービスを提供していたため、次第に規制が強まることを予期して日本での取引の制限を発表したのでしょう。
しかし、2022年2月時点でもバイナンスのサービスは問題なく利用できます。
レバレッジ取引に関しても、レバレッジトークンという形で利用可能です。
日本語でのサービスも対応していることから、日本でのサービス停止は撤回されたと考えてもよいでしょう。
日本へのサービス展開はありそうにないと明言
バイナンスCEOであるチャンポン・ジャオ氏は過去に、取引所を日本に展開する可能性は低いと宣言しています。
日本支店でのローンチがないとまでは明言していないものの、日本の首都「東京」でバイナンスのプラットフォームを展開することは「ありそうにない」と発言したそうです。
特にアジアの市場ではバイナンスの加入が難しいようで、韓国向けのバイナンスサービス「Binance KR」を開業からわずか9ヵ月で取引停止にしました。
取引停止の原因としては、韓国における仮想通貨の取引量が少なかったことがあげられます。
アジアのなかでも韓国は、仮想通貨の取引量が少なかったため流動生が乏しく、2019年8月時点では仮想通貨取引所の97%が倒産の危機に瀕していたことも発表されています。
同じアジアである日本で同じ過ちを犯したくないと考えるのであれば、日本専用のサービスをローンチしないのは妥当な考えです。
仮想通貨取引所「FTX」が日本からの登録を停止
FTXは仮想通貨のデリバティブ取引所として有名で、2022年2月10日時点でCoinMarketCapのデリバティブ取引所ランキングにおいて7位に位置する取引所です。
「FTT」という取引所トークンも発行していますので、仮想通貨取引をしている方は耳にしたことある取引所かもしれません。
そんなFTXは2021年9月より日本からのアカウント新規登録を禁止しています。
つまり、日本での取引を実質禁止にしたということです。
FTXが新規登録を禁止した背景には、数々の取引所が日本の金融庁から警告されていることが影響しています。
当時の金融庁はFTXの利用を禁止していなかったものの、警告されることを避けるために先回りした結果、日本での利用を禁止したのでしょう。
金融庁が今後もバイナンスに対して警告を続けるようであれば、FTXのように日本人が利用できなくなってしまう可能性もゼロではありません。
バイナンス(Binance)が今後日本でも利用できる理由
ここまでバイナンス(Binance)のサービスが停止してしまう可能性について記載しました。
しかし、バイナンス側も世界基準の取引所になろうとさまざまな動きを見せています。
世界基準の取引所となれば、日本でも問題なく利用できるはずです。
ここではバイナンスがおこなってきた施策をもとに、日本でバイナンスのサービスが今後も
問題なく利用できる理由について紹介します。
各国の規制当局でライセンスを獲得
バイナンスは日本のみに限らず、世界各国から無許可で運営している取引所として警告を受けていました。
しかし、近年では世界基準の取引所になろうと各国の規制に対応し始めています。
例えば、2021年12月にはカナダとバーレーンの規制当局からライセンスを取得しました。
バイナンスCEOのチャンポン・ジャオ氏が語るには、今後も各国の規制に対して遵守していく姿勢のようです。
各国の規制ライセンスを獲得していければ、おのずと世界基準の取引所となり、日本でのサービスが続いていく可能性があります。
本人確認の強化
バイナンスではサービスを利用するユーザーに対して、本人確認の義務化を2021年8月に実施しました。
バイナンスで実施されている本人確認は以下の通りです。
- 基本情報の入力
- 運転免許証などの本人確認書類の提示
- 顔認証登録
以上のような本人確認を強化することで、より多くのユーザーが安全に利用できるようになり、規制を求めている国へのアピールにもつながるでしょう。
本人確認登録の徹底は、日本の警告へのアンサーとも受け取れます。
日本の金融庁から2度目の警告を受けたのは2021年6月のことですので、バイナンスとしては同年8月に本人確認を強化することによって、取引所としての安全性を証明したかったのでしょう。
バイナンスが日本のルールに寄り添うという意識が見られた「本人確認の強化」でした。
バイナンスの直物取引量が世界No.1
バイナンスは豊富な投資対象があることから、2022年2月10日時点でCoinMarketCapの直物取引量で世界No.1の取引所です。
取引所が発行するBNBトークンに関しては、仮想通貨の時価総額ランキングでトップ5に入るほどの人気銘柄に成長しています。
バイナンスが仮想通貨業界に与える影響は今や計り知れません。
また、イーサリアムブロックチェーンとして代替のきく「バイナンススマートチェーン」もDeFi分野での利用が増え始めています。
そのため、仮想通貨のサービスを利用するためにはバイナンスの存在が欠かせなくなったといっても過言ではありません。
仮想通貨業界で圧倒的な市場シェアを誇るバイナンスのサービスを、いきなり日本で禁止にするということは今後まずありえないでしょう。
そんなバイナンスのサービスを利用するためには、まず取引所に入金する必要があります。
以下の記事でバイナンスへの入金方法を解説していますので、ぜひ参考にしたうえで利用してみてください。
今後日本でバイナンスが(Binance)が違法になる可能性について
バイナンス(Binance)は各国での利用規制があるため、日本でいつまで利用できるかわからないというのが現状です。
もし、世界的に仮想通貨の規制が強まる風向きであれば、日本でも全面的に仮想通貨の取引が規制されて、バイナンスが違法になる可能性もありえます。
しかし、バイナンスの利用を違法にするためには、まず法律の整備から始めなければいけません。
特に仮想通貨の存在は近年顕著になってきたものですので、仮想通貨取引の法整備が曖昧になっていることも多いです。
そのため、まずは法整備から着手しなければいけないため、いきなりバイナンスが違法になるというケースは考えにくいでしょう。
バイナンス(Binance)がいつまで日本で利用できるのかのまとめ
バイナンス(Binance)は近年の各国からの警告により、規制に対する対策を実施しています。
今後も規制に対して遵守していく姿勢を見せ続ければ、日本でも問題なく利用し続けられるでしょう。
ただし、FTXの例もありますので、日本で利用できなくなる可能性はゼロではありません。
国内取引所に資産を分散したり、ウォレットによる資産管理をしたりするなど、仮想通貨のリスクヘッジは自分でおこなうようにしてください。